音楽道場

創造とは価値の基準を新しく作り出すこと!

創造というのは、価値の基準を新しく作り出すことだ!(なだいなだ) この言葉にハッとさせられるとともに、空しくなりがちな日々の練習に陽が差し込んで来たような明るさを感じさせられました。

「人生」に沁みる芸術活動を!

日本では芸術を「生活」との、ドイツでは「人生」との関係で捉えている。

芸術は生活の根

芸術は生活を飾る花、余裕があってはじめて生まれるもの と考えてる人が多いけれど~、

似てはいるけれど、異なる音楽がある

「外から生まれる音楽、内から生まれる音楽」 似てはいるけれど、異なる音楽 合唱コンクールや吹奏楽コンクールなどでは、一糸乱れず、パワフルで、人目を惹きつけるような演奏が高く評価されます。 しかしそれらはライバルを仮想し、「競争」し「勝利」する…

聞くことは身体になにかをしみ入らすこと!

シャーロックホームズは、親友ワトソン氏と事件の現場を訪れたのち、ワトソン氏に「階段は何段あったかね?」と尋ねた。 即答出来ないワトソン氏に対し、シャーロックホームズは「君は見ただけで、観察はしていない。」と手厳し過ぎる発言をした。 普通なら…

「音楽って愉しい~」でいいのだろうか? パート2

沖縄芸能界の「巨人」照屋林助さんは、ご自分の「芸能活動」「音楽活動」について「哀しみ」と「汗」と「涙」と表現していました。 そして7月25日、タイムリーにも音楽評論家の吉田秀和氏の言葉が「折々のことば」で紹介されていました。 「きれいな音であれ…

合わせることの極意とは?

文楽の七世竹本住大夫は 「合わせにいったら、おもしろうなくなります。」 「一体になるより違いをうまく共振させること。」 と、言っています。 そういえば、オーケストラでも、世界の一流と呼ばれるオーケストラは、各人は自分の思いのままにやっているよ…

「音楽って愉しい~」でいいのだろうか?

「音楽って愉しい~」でいいのだろうか? 戦後の沖縄県の娯楽・芸能をリード、笑いと音楽で独自の境地を開いた沖縄芸能界の「巨人」である照屋林助さんのドキュメンタリー番組を見ました。 彼は自分の「お笑い」や「音楽活動」について「哀しみ」と「汗」と…

上手ければいい訳ではない!

超絶技巧に支えられた「上手い演奏」でなくとも、 不器用で、決して高い技術があるとは思えない演奏でも 人の心に響くことがある。 音楽で一番大切で、優先すべきでことは技術よりも 人の心に響くことだと思う。

学校は楽しい筈~

私はかねてより、日本の学校の、 ①同年齢だけを同じ教室に閉じ込めるクラス編成や ②短い時間で区切る時間割、 ③学期ごとで終結する単位制度 など 形式的と思えるやり方を愚直なまでに守ろうとする教育制度に疑問を持って来ました。 ①異年齢が一緒に学び、交…

失われかかっている音楽の原点

小泉文夫先生の「折々のことば」に再登場していただいた。 素晴らしい「アッハ体験」させていただいたからだ。 音楽が発展したこと自体が不幸の始まりだと小泉先生は言う。 発展ということは外敵と戦わざるを得ない状況に置かれたということだ。 手ごわい外…

「ぬるま湯」のような部活こそ理想

私たちの日常は何と「競うこと」、「勝った負けた」「損した、得した」に明け暮れていることだろう! そんな世界に呑み込まれ、翻弄されている若者が気の毒だ。 しかし、今の社会ではそうした世界と無縁に生きられる者は皆無だろう。 しかし、昭和の前半の時…

音楽をする素晴らしさとは?

音楽をする素晴らしさとは? 音楽をやっていて、 音楽なんて何でやるのだろう? 音楽なんて何の役に立っているのだろうか? などなど 時々、音楽をすることの意味を自問自答してみます。 結局は、音楽の素晴らしさは「音楽の中にのみ在る」ように思います。

本物のレッスンとは

NHK Eテレで「奇跡のレッスン」という番組があります。 世界の一流指導者が子どもたちに1週間のレッスンを行い、技術だけでなく心の変化 まで呼び起こすというものです。 新体操、合唱、陸上100メートル走、料理、野球、ストリートダンスなど、たくさんのも…

吹奏楽コンクール課題曲の演奏について

吹奏楽コンクール課題曲の演奏について 今夏の吹奏楽コンクールも地域大会や県大会を終えたところです。 8月中旬以降に支部大会がさらに始まります。 コンクールを聴かせていただいて、多くの団体に共通して「ちょっと変だな~?」 と、疑問に思った点があ…

易しい曲なんてない

よく、「あの曲は難しい」、「あの曲は易しい」とか言うけれど、 私には「易しい曲」とか「簡単な曲」などと「あなどれる曲」は存在しない。 どの曲もそれなりに向き合わなければいい演奏は出来ない。 手加減出来るゆとりなど持ち合わせていない。

良い合奏づくりのために

“良い合奏づくりのために” (2016年度 文化庁“芸術家派遣事業” 中学校への出張講義より) 合奏は「心の友探し」 良い合奏は 互いを愛し、高める気持ちから生まれる。良い友をつくるに同じ。 第1章 アンサンブルの基本 1人だけなら「音作り」 2人寄れば「…

合唱の基本とは?

合唱人にとっては、6月中旬から夏場にかけてとても忙しい時期です。 「おかあさんコーラス大会」、「カンタート」、「合唱祭」、「コンクール」~と、 なかには、すべての行事に出場している人もいるでしょう。 合唱人口はそんなに多くはない筈ですが、長年…

“全ての研究は「文」に通ず”

朝日新聞で(耕論)「文系で学ぶ君たちへ」という記事がありました。 最果タヒさん、鷲田清一さん、ロバート・キャンベルさん三氏が思いを述べています。 最近、日本の大勢は大学の教養課程、文系学部の縮小、撤廃の方向に向っています。 「それは変だ!」、…

傷つきやすいというのも能力の一つ

折々のことば:243 鷲田清一より 2015年12月6日 傷つきやすいというのも能力の一つです。 (山本毅) ◇ 「どーだ」とばかりに、自信満々の演奏をする人がいる。 それはそれで立派だが、競争を勝ち抜かないと職につけない音楽界の現状がそうさせているとこ…

ブロムシュテット氏の指揮

NHK「クラシック音楽館」でブロムシュテットの指揮でベートーベンの交響曲1番、2番、3番が連続演奏されていました。 88才とはとても思えぬ生き生きとした音楽で、溌剌としたベートーベンの世界に惹き入れられました。 どんな時にも演奏者が芯から音が出せ…

難曲志向で大丈夫かな?

生徒を上手く上達させられるかどうかは、師匠の教材の与え方にあるとも言えます。 私は生徒の実力より、「少しだけレベルの高い」教材(楽曲や教本)を与えるようにしています。 この「少しだけ」という部分が、師匠の腕のみせどころと思っています。 私の「少…

助言者なしの舞台はあり得ない。

吾輩は「みっともない猫背」である。 商店街を歩く時にも、ウインドウに姿を映しながら姿勢をチェックすることがある。 整体の先生にも時々チェックしていただく。 そんな時いつも感じることは、普段の姿勢と、矯正していただいた姿勢との感覚のズレである。…

「達成すること」が大切なのかな?

中学校、高校では野球、吹奏楽、合唱、みんな足並みを揃えて、大会目指して猛練習が始まっています。 みんな、それぞれ苦労して必勝法をあみ出しています。 そんな結果、今や勝つための最高のメソードがどんどん生み出されています。 まず、練習上の規律、ス…

「花燃ゆ」で言わせる「フレーへイトって何じゃ?」

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」で、吉田松蔭亡き後、塾生たちはドイツ語とも何語とも不明な「フレーへイト」(恐らく「Freiheit=自由」)、というキャッチフレーズを何度も雄叫びします。 萩にやって来た坂本竜馬も「フレーへイトって何じゃ?」と、吉田松蔭に訊…

表現力の高さは、高等生物の証し

「表現」するという力は、高等な生物になればなるほど高くなります。 ということは、 次の法則が成立するのではないかと思います。 「表現」する能力の高さは、高等生物の証し= 「表現」する能力の高い人間は、高等な人間の証し ということは、 「表現力」…

チャイコフスキーはすごい!

高校時代にチャイコフスキーに魅せられ、以来、オーケストラでチャイコフスキーが吹けたり、指揮出来るのはこの上ない幸せなことでした。 思いが嵩じて、なんと吹奏楽でもチャイコフスキーに挑戦してしまいました。 同僚だった作曲家のM澤先生から「吹奏楽…

嫌いな演奏

今、地方の吹奏楽コンクールの季節です。仕事であったり、友人、知人が関係することがあったりで、あちこちのコンクールを聴きます。 最近は講習会が各地で開催されているためか、合奏のメソードが定着し、たいていの学校が平均的にレベルアップしています。…

弱くても勝つことが出来る Ⅱ

私は最初から音楽家になろうと思って頑張ってきたタイプではありません。 音楽が好きであったことと、音楽をせざるを得ない境遇に自分を置いたことで、長い間音楽と関わって来ました。 やった教則本、エクササイズ、そして音楽会に向けて費やした膨大な練習…

弱くても勝つことが出来る Ⅰ

我が家の草茫々の畑を眺めると、そのとてつもない雑草の量に最初から除草がめげそうになってしまいます。 でも、「いつ中断してもいいや!」、「今日は少しだけでもいいや!」と思って始めると、案外最後まで頑張れたりします。 私はたいした高山に登った訳…