“全ての研究は「文」に通ず”

朝日新聞で(耕論)「文系で学ぶ君たちへ」という記事がありました。

最果タヒさん、鷲田清一さん、ロバート・キャンベルさん三氏が思いを述べています。

最近、日本の大勢は大学の教養課程、文系学部の縮小、撤廃の方向に向っています。
「それは変だ!」、と思いながらも、流れに押し流される空しさを感じていましたが、最果タヒさん、鷲田清一さん、ロバート・キャンベルさんの意見を読み、鬱積が吹き飛ばされました。

“全ての研究は「文」に通ず”と言う鷲田清一さんの言葉には、
思わず「ばんざーい!」と、声を上げました。

たとえば、
医療の技術は医学部でやっています。病気だとか治ったとか、数値で決めるけれど、そもそも健康と病の差って何なのか。
それを考えるのは文系の学問です。

都市工学は工学部ですが、都市生活の豊かさって何なのかと考えるのは文系です。
文と理は対立する学問ではない。一つのことを両面から探るのが学問なのだ。                     ~と。

このことは、音楽にも同じように当てはまると思います。

演奏にはテクニックが必要です。
しかし、いい演奏、芸術を生み出すには、文系の能力が絶対必要です。