失われかかっている音楽の原点

小泉文夫先生の「折々のことば」に再登場していただいた。
素晴らしい「アッハ体験」させていただいたからだ。
 
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音楽が発展したこと自体が不幸の始まりだと小泉先生は言う。
発展ということは外敵と戦わざるを得ない状況に置かれたということだ。

手ごわい外敵と戦わざるを得ない状況で音楽はより大編成に、より統制されたものへと訓練される。
それは統制されたオーケストラや吹奏楽そのものであり、今後も限りなく正確さと統率感は追及され続けるだろう。

本来、日本音楽をはじめ、伝統音楽というものは、一人もしくは少人数で、自分の手拍子で勝手気ままに歌っていた筈である。
他の人ときちんと合わせなくてはいけないとかいったことは、さほど重要なことではなかった筈である

西洋音楽の手法の導入で失われかかってはいるが~、日本音楽ではその伝統が辛うじて残っている。

そこには音楽の原点が在るのだ。
原点を見つめ直し、そこからもう一度音楽の本来の在り方を再発見する必要があるだろう。