幼馴染みはいいものだ!

およそ20年も前に、まだ存命だった母を連れて田舎の食堂に行きました。
そこで同級生の友武君に会いました。
「同窓会、やらんといかんね。」と、話しかけたところ、
 「お前がやれ!」って、命じられてしまいました。
なのに、私は仕事を口実に、空しく日々を費やしてしまいました。

 

 今年の初め、やはり同級生の石茂君が散歩しているのに出会い、
またまた無責任に「同窓会、やらんといかんね。」と、話しかけたところ、
石茂君は、即座に「おお、やろう!」と言って、次に会った時には、ほとんど原案が出来上がっていました。
 
それから、彼は近くに住む人たちによる「世話人会」を組織したり、一人一人に電話したり、訪問したりして、9月11日には立派な同窓会が出来ました。
 
中学校を卒業して以来初めて会った人がほとんどだったにも関らず、瞬時にタイムスリップして当時の心持に戻れたのです。
同級生とは不思議なものです。
 
やっと、同窓会開催に向けて、動き始めたころ、友武君は待ちきれずに逝去してしまいました。  
私の優柔不断さが悔やまれます。
 
挨拶で、「今回の同窓会をきっかけに、なつかしい同級生との交流が再開出来、それを糧に、さらに楽しく生きて行けたら素晴らしいと思います。」と、申し上げたところ、
それ以来度々の「ミニ寄り合い」が持たれるようになりました。
 
子供の頃は、今と違って男女仲良くなんてこともありませんでしたし、
この年になって、童心を取り戻し、くったくのない仲間との交流が再開出来るなど思っても見ませんでした。
 
友武君の発言と、石茂君の行動力に感謝するばかりです。