村が人を嬉々とさせるのか?

この世の中、さして楽しいことが在るとは思えないのだが、
老境に踏み入れた人間が、嬉々として生きているのは敬服する他ない。

先日、同級生の集まりが神山町であった。
神山町の最奥に住む上順さんが神山町を案内してくれた。

神山町は風光明媚な山村であるが、近年、多くの芸術家、IT産業、Iターンの方々などが住みつき、田舎と言えども都会的なセンスと活気があり、とても楽しい山村となっている。
その神山町に住む上順さんもセンスと活気に溢れています。

神山町そのものが、すでに山岳地域であるというのに、
何と!上順さんは、さらに人里から遥か分け入った辺境に、新たに理想の家をつくり、住もうと言うのです。

「山の湧水から飲料水を取って」とか、「眼下の谷川に降りる階段を造って」とか、嬉々として、目指す新しい生活について話してくれました。
今からが人生のスタートだと言います。

同行した我々男連中の話題と言えば、病気の話やら、暗い老い先を案じる話ばかりだったのに、
上順さんとの差は一体何なんだろう?