橋本徹大阪市長の慰安婦についての発言以来、「本音」と「建前」との奇妙な棲み分けに頭が混乱させられている。
「本音派」は、本能を尊重する派のように思える。
「建前派」は、理想を尊重する派のように思われる。
歴史上では
「本音派」は、ロマン主義を、
「建前派」は、古典主義を、生み、それぞれ意義のある功績を成した。
なのに、
「本音派」は、本能尊重を盾に、本能を律する人間を偽善者のように言い、
「建前派」を、型式主義者と呼び、人間味の欠ける冷酷者と見倣す。
「本音派」は、快楽主義者に陥りやすい。
「建前派」は、冷血主義者に陥りやすい。
「本音派」は、ロマン主義者を目指し、
「建前派」は、理想主義者をめざすべし!
「本能を熱エネルギーとして活用しつつも、それを上手く御し、理想主義に導いて行く」というのが、高等動物であることを自認した人間の尊厳であり、守るべきプライドであろう。
慰安婦問題が「本音」とか「建前」とかのレベルで語られるべきではないと思います。