今はむかしの物語り

中国では春節の休暇を迎えるると都市部に働きに出ている人たちが一斉に故郷に帰省するそうです。その混乱の様子がTVで放映されていました。
春節中国では最も重要な祭日とされていて、家族と共に祝うべきだとされており、何としてでも実家に帰るのだそうです

放送を見ていて、私達日本人にもそんな光景は、ほんの少し前まで、あったような懐かしい思いにさせられました。

そんなとき 吉幾三の「津軽平野」という歌が聞こえて来ました。

春にゃかならず 親父は帰る
みやげいっぱい ぶらさげてよ

十三みなとは 西風強くて
夢もしばれる 吹雪の夜更け

ふるなふるなよ 津軽の雪よ

春が今年も 遅くなるよ

ストーブ列車よ 逢いたや親父


山の雪どけ 花咲く頃はよ

かあちゃんやけによ そわそわするね

いつもじょんがら 大きな声で

親父うたって 汽車から降りる

岩木山よ 見えたか親父


中国は貧富の差が大きく、まだまだ貧しい人たちが大半を占めているようで

す。でも、貧しい中に親子、家族の強い絆が感じられます。

日本も少し前までは吉幾三の「津軽平野」に歌われているような、

貧しいながらも親兄弟を慕う、純朴な情愛が歌われた背景が在ったことを、

懐かしさをもって思い起こされます。