本当に美味しいものは手に入らない

炬燵にあたりながら「蜜柑」を食べるというのは、冬の暮らしの楽しみの一つです。
自然と蜜柑の通になります。

初冬に毎年知人から蜜柑が届きます。
知人は蜜柑通です。

私に送る蜜柑を選ぶために蜜柑農家に行き、とって置きの蜜柑を選んで送ってくれるるのですが、手違いで普通に流通している「並の蜜柑」が送られて来ました。

知人は慌てて「その蜜柑は食べずに捨てて下さい。」
と連絡してくれました。
「もったいない性分」の私は、捨てられずにそのままにしていました。

その蜜柑は、いつまで経ってもピカピカと輝いています。
ところが皮をむいてみると中身は萎びて、口にすると変な薬品の臭いがします。

後から送って来られた、知人お薦めの蜜柑は、すぐに皮は萎びたり、腐ったりするものの、味はとても美味しいのです。
農薬もワックスも使用されていない蜜柑だそうです。

間違って送って来られれた「普通に流通している蜜柑」は、農薬やワックスが使われているものだそうです。

そんな蜜柑が世間では普通に流通し、本当に安全で美味しい蜜柑は、直接農家に行かなければ手に入らないのです。

大規模の流通機構による、大量生産と遠距離輸送を強いられる現代では、
安全で、美味しいものを求めるほうが無理なのかも知れません。
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