もっと打ち込みたいんだけど~

私は、学期ごとに、「学び」が中断されてしまう感じのする、日本の単位制度が好ましく思えません。

ヨーロッパの学校は長期休暇があるにもかかわらず、学びの中断感は感じません。
それは、ヨーロッパでは試験といえば卒業試験だけですので、逆に、卒業試験だけというのは、いつもこつこつと積み上げていなければならず、休んだり、中断したり出来ないという学びの継続感が存在します。

日本の大学は学期ごとに試験があって、試験を受けて小刻みに単位が認可されますが、その度に「終結感」があって、次の学期に学びの気持ちが繋がって行かないようなところがあります。
休みの間に前にやったことは忘れてしまい、ほとんど白紙の状態に戻ってしまいます。
学期末試験が終わると「師弟関係」も一時休憩(?)、といった感じになってしまいます。

おまけに「就活」というものがあって、本業は後回しにされ、教える方も遠慮勝ち‥‥。
本業に没頭して勉強することが就活につながる、というのが本来の姿だったはずですが、
 
いつの間にか、適当にあれもこれも摘まみ食いする、というのが日本の学びの型になってきているようです。
この状態では、打ち込んで学ぶという姿は育たないように思います。
 
単位制度に対する教育制度は「徒弟制度」ではないかと思います。
職人を育てた「徒弟制度」は、少なくとも日本の学校ではほとんど無くなっています。
ヨーロッパではまだ「徒弟制度」が健在なのですが‥‥。
集中と継続を保ちつつ、人間の能力を育てる教育力を持つ「徒弟制度」というものを、もう一度見直してよいのではないかと思います。