小松 綾さんと松村 茜さんの演奏会

小松 綾さんと松村 茜さんの演奏会とても素晴らしかった!
 
音楽の演奏を聴いて、純粋に、鳥肌が立ち、目の奥や、胸が熱くなったのは初めてでした。
数々の実績のある世界的と言われる音楽家は、その実績が演奏態度にちらついたり、演奏効果を狙った作為的な演奏となり、私にはそれが鼻につくことがあるのですが、
お二人の演奏は、そういうことは一切無い、真摯に、ただ音楽だけをひたすら求める演奏でした。
まだお二人が若いからという訳ではなく、お二人の人間性はきっと何年経っても、世界的と言われる音楽家になっても変わることはないと思われます。
 
トラヴェルソとモダンフルートを一つのコンサートで吹きわけるというのも、すごいですね。
楽器だけではなく、音楽もボワモルティエからケックラン、エラート、ヴィドールマルティヌー古楽から現代ものまで、繊細さとパワフルさを吹きわけていました。
 
たいていは、いろんな人の演奏を聞いて、どこかは不満とか、要求したいものが残るものですが、
小松 綾さんの演奏は、「こういうスタイルで、こういうタイミングで、こういうカラーで、こういうセンスで」と、思うことをすべて期待以上にやってくれる演奏でした。
 
松村 茜さんはペタルの使用を最小限度におさえ、澄みきったクリーンな音を大切にし、奇抜さや、グロテスクなものを一切排し、純粋な音だけで音楽を構築しているといった感じでした。
 
小さな会場での音楽会でしたが、音楽通の、素晴らしい方々が一堂に会していて、大ホールで1000人以上の聴衆に聴いてもらうに勝る価値のある音楽会だったと思います。