「世界一入りにくい喫茶店」

だいぶ昔の知人が喫茶店をやっているという情報を聞きつけ、懐かしさと、一体どんなお店なのかという興味で訪ねてみました。

地図で検索すると、美馬市小島駅つるぎ町貞光駅の中間あたりに位置しているらしいのですが、いくら拡大しても進入路らしきものが発見できません。

ならば、行ってみるまでと、車で行動に移しました。

国道192号線からJR徳島本線を渡り、四国山脈のふもと近くまで進みましたが、
道は細くなるばかり、心も細くなるばかり、

もう、諦めて、引き返そうと思っていると、
近くで畑仕事していたおじさんが追いかけてきて、
「この先は行き止まりで、車を回転させる場所もないよ!」
と教えてくれました。
聞けば、度々迷い込んでくる車があるそうです。
それが、みんな喫茶店を探して、入り込んでくる車ばかりだそうです。

おじさんは、慣れたような口ぶりで喫茶店を教えてくれました。
1軒の家を指差し、「ポールに旗が上がっていると店はやってるけど、今日は旗が上がっていないな~。」

でも、店の紹介には今日は定休日とは書いていません。
おじさんにお礼を言って、店に電話を入れてみました。
そしたら、店はやっているという返事。

それでも、進入路は見つからない。
道は在るけど、車の通れるような道には思えません。

すると、いきなり目の前に店主の妹さんが現れたではないですか!
てっきり、出迎えに来てくれたものと、
「やあ、お久振りですね~」 と、挨拶をかわしましたが、
妹さんは、たまたま実家の母上様のお世話に来ていただけで、
偶然にお会いしたのです。
妹さんは元中学校の音楽教諭で、面識のある方です。

お陰で店へ案内していただけたものの、彼女に出会っていなければ、絶対に店にはたどり着けなかったと思います。
「世界一入りにくい喫茶店

でも、建築資材はフランスから取り寄せたというお店は「プロヴァンス風」で、
バレエもやっているという、店主手作りのチーズケーキと、珈琲も、とても美味しいものでした。
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