人は「何かをやりたい」と思う「純粋な興味や好奇心」を持っています。
ただ、やり始めた途端に目的とか、目標を立てずにはいられない「性」があるようです。
しかし、残念ながら愚直に目的、目標に向かって突っ走ると「当初の純粋な興味や好奇心を忘失してしまう。」ということも恐れなくてはいけません。
音楽においても
①最初は実力向上のつもりでコンクールに参加するも、やがて勝ち負けのみに一喜一憂し、「当初の純粋な興味や好奇心を忘失してしまう」という「渦」に吞み込まれてしまいます。
②将来の職業や、収入について考え、音楽大学や専門学校を目指す。
その長い道のりを歩む間に、最初は音楽への純粋な興味が百パーセントだったかも知れないけれど、やがて純粋な興味よりも目的の方が支配的となり、「当初の純粋な興味や好奇心を忘失してしまう」
長い間、そんな矛盾にさらされ続けて来た私の音楽人生でしたが、
NHKカルチャー教室で「愉しいリコーダー教室」を開講させて頂いて以来、「好きな人が、好きなように出来る合奏」ということを追い続けて来ました。
その後「愉しいリコーダー教室」は、NHKから地元新聞社に移管されましたが、
2021年 4月からはリコーダーだけでなく、「どんな楽器」でも参加出来る新しい講座を増設し、さらに「好きな人が、好きなように出来る合奏」ということの拡大を目指しました。
その名も「変幻自在の愉しい合奏団」です。
ポリシーは
①技術的向上を義務付けない。
②技術や、能力で差別、排除しない。
③コンクールや、発表会を目的としない。
そして
①どんな楽器でも一緒に合奏出来るよう工夫する。
②どんな初心者、熟練者も一緒に愉しく合奏出来るよう工夫する。
これが、長年描き続けて来た「私の理想」です。