トムソーヤはもう日本にはいないのか?

スイスのバーゼルを旅した知人が、「驚いた‥!」と、次のことを話してくれました。

スイスの川はいつも水量が多く、轟々と激流が流れています。
バーゼルを流れるライン川ライン川としてはまだまだ上流で、
日本の梅雨時の豪雨のあとみたいに、迫力ある流れだそうです。

そんな荒れるライン川を、何とスイスの人達は1枚のボードにつかまって、
きゃあきゃあと川下りを楽しんでいるのです。

上流で衣類を脱いで、濡れないようにビニールの袋に入れ、ボードの上に
のせて下流まで流れてくるのを楽しむのです。

私の住んでいる地方にも大河吉野川があります。
私も子供の頃は吉野川を下って遊んでいましたが、だんだん「危険なことは
させない」という学校や社会の要請で川遊びがしにくくなってきました。

日本の川よりも数倍以上も危険なスイスの川で遊ぶことを、スイスの学校や
警察は禁止しないのでしょうか‥?

スイスは自己責任を容認する考えがとても強いと思います。
信号が赤でも平気で渡ります。
自分の判断で行動したことは、自分で責任を負うという社会風潮がとても強い
国民性です。

それにひきかえ、日本は他者に責任をとらせる風潮のとても強い国民性です。
従って、前もって責任を取らされないように、禁止したり、きまりを沢山作って
行動を規制し不自由にしてしまいます。

そうやっているうちに、次第に自分の行動に責任を感じなくなってしまいます。
次第次第に何も出来ず、何をする意欲もなくなってきます。
ついには自分の意志での行動が無くなってきます。