岡本太郎氏のごく短文の中に、「人間として生きる」大切なことが凝縮されていると思いました。
期せずして連載された新聞記事が、切り口は違えど、まるで申し合わせたように、大切なことを語っています。
岡本太郎氏は「誇り高くそびえ立つ人間で在れ!」と、人間の「尊厳」の大切さを………。
イ・ラン氏は「他人の受けを気にしてはいけない!」と、自己の「主体性」の大切さを………。
ヴァイオリニストの廣津留すみれさんはハーバード大留学の体験から「自分のストーリーを語れる人間で在れ」と………。パーソナリティの育成の重要性を語っています。
そして、鳥羽和久氏の今、学校で起こっている「人間性まで評価する」という動きに対する懸念。
この世の中は何事にも「評価」、「成績」がついてまわります。
そのことが如何に「人間と世の中を歪めているか~」
「評価」は「格差」を見極める物差しとして好都合なのです。
最後にジャン=ジャック・リュブナ氏の「秩序が暴力である!」という、衝撃的な論説。
「秩序は必要」ということはほとんどの人が当然と考えているでしょう。
しかし「秩序」は独り歩きし、増幅を繰り返し膨れ上がって行くものです。
芸術、芸能、スポーツ、とすべてが一糸乱れない足並みを追求し、同調を美化し、勝ち組の称賛を誇張しています。
その先に在る【恐怖」や「苦しみ」を包み隠して~。
ジャン=ジャック・リュブナ氏はそんな恐怖を警告しています。
各氏はそれぞれに他に同調したり、他からの評価ではなく「自分自身の人間としての在り方が大切」ということを語ってくれています。