“酒は百薬の長”にあらず!

“酒は百薬の長”にあらず!

 “酒は百薬の長”といわれ

酒の席に憧れ、酒の席を美化し、

お酒を飲み続けて来た。

若山牧水先生は「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり」と謳い、

八代亜紀さんも「お酒はぬるめの 燗がいい

肴はあぶった イカでいい~」と歌えば、

もうお酒好きにはたまらない。

テレビでもお酒のコマーシャルやお酒が飲みたくなる番組が盛況だ。

「酒場という聖地へ 酒を求め 肴を求めさまよう」と始まる、吉田 類さんの「酒場放浪記」 

太田和彦さんの日本百名居酒屋「いい酒、いい人、いい肴。」

さらに女性陣による「おんな酒場放浪記」も放送されている。

「お酒は愉しい!、百薬の長である! 愉しいことはいいことだ~!」と、何の疑いも抱くことなく、ノー天気に飲み続けて来た。

しかし、待てよ? 本当にお酒は「百薬の長」なのか?

と問うてみたならば、

酒は百薬の長のはずでは? 少量でもNGの最新事情少量飲酒のリスク‥‥。

という論文を発見!

そういえば自分の周りを見ても若い頃から「お酒好き」と言われ、「酒豪」を自負していた人に限って健康を害したり、早逝している。

また、人生を棒にふるほどの失敗も飲酒が原因であることが多い。             さらに近年、少量飲酒のリスクを指摘する論文が相次いで発表され、 

「基本的に飲酒量はゼロがいい」

 という驚きの結論が下された。

“酒は百薬の長”

とは「自分に都合の良い方便であった」ということが、この年になってはじめて気付かされた。

それでも、今後もお酒を飲み続けると言うならば、

健康リスク覚悟の上で、「瞬時を愉しもう!」という、

「刹那的な美学」を掲げて飲まねばなるまい。